【社労士が解説】定年後再雇用について:無期雇用転換の特例と適用方法

はじめに

従業員に安心して働いてもらうためには、定年後の再雇用に関するルールを正しく理解し、適切な対応を行うことが重要です。本記事では、定年後に再雇用された嘱託社員の無期雇用転換ルールについて、具体例を交えてわかりやすく解説します。

無期雇用転換ルールの概要

一般的に、有期労働契約が更新されて通算5年を超えた場合、従業員は無期雇用転換を申し込む権利を得ます。しかし、定年後に再雇用された嘱託社員については、管轄の労働局から認定を受けることで無期雇用転換の対象から除外することが可能です。これを「無期雇用転換の特例」といいます。

無期雇用転換の特例とは?

無期雇用転換の特例とは、企業で定年を迎えた嘱託社員に対して、労働局の認定を受けることで無期雇用転換の申込を拒むことができる制度です。この特例を受けるためには、企業は「第二計画認定・変更申請書」を作成し、管轄の労働局に提出する必要があります。

特例の適用範囲

無期雇用転換の特例が適用されるのは、以下のようなケースです:

  • 1. 特例の対象になるケース
    企業の定年年齢が60歳、再雇用年齢が65歳の場合、55歳で入社し、定年後も嘱託社員として勤務している従業員。この場合、定年を企業で迎えたため、特例の対象となり無期雇用転換の対象から除外されます。
  • 2. 特例の対象にならないケース
    61歳で雇用された従業員。この場合、別の企業で定年を迎えており、雇用された企業で定年を迎えていないため、特例の対象とはならず無期雇用転換の対象となります。

認定申請の手続き

「第二計画認定・変更申請書」の認定を受けるためには、以下の条件をすべて満たす必要があります:

  • 1. 適切な雇用管理に関する計画の作成
    会社は「第二計画認定・変更申請書」を作成し、労働局に提出する必要があります。この計画には、再雇用された従業員が無期転換の対象とならないようにするための具体的な雇用管理措置が含まれます。
  • 2. 定年になった従業員を引き続き雇用する
    会社は定年を迎えた従業員を引き続き雇用し続けることを計画に含める必要があります。

申請手続きの詳細

申請手続きは以下の通りです:

  • 申請先:管轄の労働局 雇用環境・均等室
  • 申請方法:郵送または持参
  • 提出部数:2部提出(1部は労働局用、1部は企業の控え用)

雇用契約書の記載内容

認定後、特例の対象となる従業員の雇用契約書には、「無期雇用転換申込権が発生しない期間」の記載が必要です。これにより、再雇用された従業員が無期転換を申し込むことができない期間を明確にします。

まとめ

無期雇用転換の特例を適用することで、企業は定年後に再雇用された嘱託社員を無期雇用転換の対象から除外することができます。この制度を活用するためには、適切な雇用管理計画を作成し、労働局の認定を受けることが必要です。適用されるケースと適用されないケースを理解し、正確な手続きを行うことが求められます。

「よくわからない・・・」場合はお気軽にご相談ください。

【参考】
厚生労働省ホームページ http://www.mhlw.go.jp
有期契約労働者の無期転換ポータルサイト http://muki.mhlw.go.jp/

 

香川 昌彦

香川 昌彦

社会保険労務士法人こころ社労士事務所 代表
全国社会保険労務士連合会(登録番号第27190133号)
大阪府社会保険労務士会(会員番号第22072号)
大阪府中小企業家同友会 三島支部 情報化広報委員長
茨木商工会議所専門家相談事業 専門家相談員
大阪府働き方改革推進支援・賃金相談センター 訪問コンサルティング専門家
関西圏雇用労働相談センター 労働相談員

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