大阪府茨木市「社会保険労務士法人こころ社労士事務所」の香川昌彦です。
唐突ですが、私は障害者手帳を持っています。私を直接知っている方はご存知かと思います。
「双極性障害」という精神疾患を発症したのは十数年前です。こちら2つの記事に発症の経緯と開業までの出来事に触れています。
独立開業までの経緯~「こころ社労士事務所」のルーツ
就労移行支援事業所に出会うまで
目に見えない障害なので驚かれる方も多いです。ただ、実際にはいろいろ苦労があります。
外で変調があったときのために「ヘルプマーク」をカバンの中に入れています。
「助けて欲しい」というメッセージを出せない、あるいは出しづらいときに使うマークです。
ただし、気づいていただけないことがほとんどです。
「障害者」といえば、車椅子だったり、白い杖だったり、外から見える障害を思い浮かべる方がほとんどだと思います。
しかしながら、外見からはわからない障害者の方が遥かに多いのです。日本では統計データがありませんが、オーストラリアでの調査では、障害者の約80%が外見からは障害が認識できないとされています。
Invisible disabilities: they are more common than you think
(THE UNIVERCITY OF SYDNEY ホームページより)
精神障害・発達障害・知的障害は目に見えませんし、心臓や腎臓などの内部疾患も外見からはわかりません。
それぞれの方が様々な理由で「外にいるのがピンチ」となることがあります。
しかしながら、たとえば電車の中で座っていられないくらいの状態になっても、なかなか「席を譲ってください」とは言いづらいです。もちろん言えばいいのですが、なぜ譲って欲しいのか説明しないとわけがわからないと思います。外見では「普通」だからです。
気づいて欲しいというのは受け身過ぎるかもしれません。ただ「言いづらい」ことをわかっていただければ車内で「助かった」と感謝する方が確実に増えます。
ヘルプマークを見かけたら声をかける、ということが定着すればよいなと思っています。
電車内だけでなく、いろいろな場所で、なんらかの困った状態にいる方に手を差し伸べることが当たり前な世の中になればよいなと思います。
ほとんどの方がヘルプマークを知らない、そして障害者の方はヘルプマークを出すことすら勇気がいる、というのが現状ではないでしょうか。
わかりやすいダイバーシティだけがダイバーシティではないのです。
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