弊社のトップページや名刺に添えられたメッセージは
みんながハグする「離職率0%」の会社を創る
です。
インパクトがある言葉らしく「本当にできるの?」と聞かれます。
今回はこの言葉の意味合いについて採用に焦点をおいて説明します。
まず表面的な数字という意味では「離職率0%」は不可能かもしれなません。ただし会社も社員も「こんなはずじゃなかった」と不幸に終わる離職を限りなく0%に近づけることは可能だと思っています。
人手不足の時代で「とりあえずいいことを並べて応募してもらって入社して欲しい」と会社が考えて求人広告を出したとします。
たとえばこんな感じです。
- 未来を共に創造しよう 。あなたのアイデアが世界を変える
- ワークライフバランスを大切に 。 あなたの人生も仕事も充実させよう
- キャリア成長の機会がここにある。 あなたの可能性を最大限に引き出すカンパニー
- 多様性を尊重する職場環境 。あなたの個性が輝く場所
- 社会的意義をもった仕事です 。 あなたの仕事が世界を変えます
本当にこれらを実現している会社なら求職者のニーズと会社のニーズが一致して素晴らしい出会いになります。
ところが、残念ながら全く違う場合も多いのです。
入社した後
社員:就職前に言っていたこととぜんぜん違う・・・
会社:とりあえずせっかく入社したんだからがんばれ!
結果、すぐに辞めてしまうでしょう。
お互いに時間の無駄です。会社としても採用コスト、教育コストを考えたら全く割に合いません。ところがこんな形で求人をしている会社がいまだに多い印象です。
会社に少々欠けているところがあっても、あえてそれを示して「一緒に改善していこう。商品の質には自信をもっています」とか、生身のメッセージを伝えることによってマッチング率が上がるのです。「とりあえずの人手集め」でなく「人材の確保」です。
ではどのような人材が必要なのかを社内で検討して、具体的にすることも重要です。マーケティングで「ペルソナ」という言葉がありますが求人も同様です。どんな人となりで、どんなスキル、能力があって、どんな趣味があって・・・
職業安定法で仕事とは関係のないことを聞くのは禁止されていますが、あまり厳密に考えすぎると本当に必要な人材が入ってきません。特に日本の企業では「みんなでベクトルをあわせ協力して仕事を進める」という企業風土が定着しています。そういった企業でスキルは抜群に高いけれども社風に合わない方を「優秀な人材」として入社させれば、おそらくその人は持ち前の力を発揮できないでしょう。
会社の「とりあえず入社してもらえばなんとかなる」と応募者の「とりあえず入社すればなんとかなる」が合わさった結果、お互いに不幸を招いているケースが多いのではないでしょうか。
書類選考や面接だけではわからないことがたくさんあります。職場体験や会食で「本当に一緒に仕事をできるか」をお互いに考えないといけないのです。中小企業では特にそうです。
また、企業風土を生み出している会社の「経営理念」に合わない方はきっと入社しても辞めてしまいます。企業活動を通じてどんなことを社会に対してしたいのか、自分たちはどうありたいのか、の説明を丁寧にしておくことも必要です。
言い尽くされた言葉ですが「企業は人なり」です。採用は足りないパーツを埋めるために行なうのではありません。人と人とが繋がり価値を創造できるのが会社の良いところです。立場は違えど大切なパートナーに加わってもらうということなのです。
「離職率0%」のためには、この会社はどんな会社なのか、なぜ求人をするのか、どんな人に入ってもらうかを明確にし、キチンと採用戦略を立て実行することが非常に重要なのです。
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